小さな企業で人事関連の情報を扱うにあたり、人件費等の従業員につぶさに見せられない情報を扱っていたため、もともとバックオフィス担当のみ月に数日のリモートワーク導入が検討されていました。
しかし、コロナウィルスが流行し始めた段階で、社長の決定により全従業員にリモートワークが推奨されることになりました。
リモートワークで仕事の効率が上がった
私の場合、一人で集中して行った方が効率の良い業務が多いため、リモートワークにより非常に効率が上がりました。
また、非常に混雑する路線で通勤していたため、通勤時間及び体力をそこに取られなくなったのも良い点です。満員電車に乗るストレスも軽減されました。通勤時間に割いていた分を家事に振り向けることもできるようになり、それもメリットだと感じています。
業務効率は人によるとは思いますが、個人的には音楽やラジオを聴きながら作業をすることで、眠気や疲れを感じにくく、またオフィスにいる時より業務を中断されることに伴う煩わしさやストレスも減ったと感じています。
全体的には、リモートワークが取り入れられたことは非常に良かったと感じており、コロナウィルス終息後もリモートワーク制度が残ることを期待しています。
セキュリティ対策なしで見切り発車の不安
ただし上場企業ではないこともあり、従業員に対する機密が多いため、特段のセキュリティ対策を行っていないのが現状で、情報漏洩に対する危機感を持っています。
PCを落としてしまう等のリスクを考えると、企業体としては外部に対する情報漏洩の対策を拡充すべきだと考えています。
以前からリモートワークを採用している友人の会社では、リモートワーク専用のシンクライアントを貸与することで、外部への情報漏洩を防ぐ仕組みを整えています。
紙の書類の扱いで出社することも
また、紙で届く書類の確認や役所対応、押印、ミーティング等のために週に数日はオフィスに行く必要があります。
押印の際には決裁権者の出社予定にスケジュールを合わさざるを得ず、急な予定変更を強いられる場面もあるため、その点には不満を感じています。
個人的には、オフィス勤務の日数を減らすために、紙媒体の請求書等をまとめてデータ化しておく、あらかじめミーティング日を決めておく、簡単な相談事はビデオチャットで対応する等の対策を取っています。
それにより業務を整理する習慣もつき、メリハリをつけて業務を進められるようになりました。
求められる行政のオンライン対応
バックオフィスや経理は、紙で届く請求書や役所への手続きのために出社せざるを得ない日もあるため、その点に不便を感じています。
今後、特に紙での請求書発行が減ることで、リモートワークがやりやすくなり、かつペーパーレス化が進むことにより環境にも良いと考えています。行政もこれを機にオンライン対応をより拡充してくれることを期待しています。
リモートワークに向かない営業職の不公平感
弊社の場合、営業やカスタマーサポート部署はリモートワークを使いづらいため、部署ごとのコンフリクトを起こさない仕組みづくりが重要であると考えています。
リモートワークを使いづらい部署の従業員からは、
「どうせ私たちにはメリットがない」
との諦めの声が上がっています。
その不公平感が不満につながり、社内での人間関係に響かないか懸念を持っています。
その課題は弊社でも解決策を模索している段階ですが、システム投資が行える企業は、例えば取引先企業ともWeb会議を行えるインフラを整える等の方策を取ることで、営業担当者もリモートワークを利用しやすくすることが肝要だと考えています。
またリモートワークでは勤務時間の管理がしにくくなるため、勤怠を自動で記録できるシステムの導入や部署内でのタスク管理を小まめに行う等、サービス残業が増えない方策も必要だと考えています。