私には保育園に通っている子供がいます。
新型コロナウイルスの影響で保育園から登園自粛の要請があり、会社に出社するのが困難になりました。
共働きで、保育園に預けられないとなると私か夫のどちらかが仕事を休まなければなりません。
特別扱い?会社で一人だけのリモートワークに
会社に相談したところ、子供を連れての出社や休業の話が持ち上がりました。
最終的には、、
- 事務員は私一人で他に同じ業務をしている人がおらず、休業となると業務に差し支える
- 通勤も電車で30分以上かかることから、新型コロナウイルス感染予防の観点から難しい
以上のような理由から、一部の業務をリモートワークで対応してよいと許可していただきました。
しかし、上層部でも意見が割れていたようでした。
会社は圧倒的に男性が多く、子育て中の女性は私を含めて2人しかいません。
そして、もう1人の女性は会社から自宅が近く、子供も留守番ができるくらいの年齢ですので、実際リモートワークを希望しているのは社内で私1人でした。
上層部では「特別扱いになるのではないか」「子供を自宅で見ながら仕事なんてできるわけがない」といった意見もあったようです。
製造業のリモートワークが難しい理由
今までリモートワークを行ったことのない会社でしたので、セキュリティの問題で社内ソフトへのアクセスができず、持ち帰れる情報だけではすべての業務を行うことはできませんでした。
また、仕事内容に電話応対も含まれていたのですが、社外で電話を受けることができなかったため、社内で仕事をしている同僚に迷惑をかけることになってしまいました。
製造業ということもあり、毎日製品の納品書を発行しているのですが、社内システムにアクセスできないことで毎日の発行が難しく、得意先にも納品書の発行が遅れることを了承していただく必要があるなど、社外への対応も必要になりました。
会社との連絡は主にメールと電話で1日数回でしたが、電話料金は個人負担でした。
お互いの状況が分からない中でコミュニケーションを取るのは、社内で仕事をしているのとは違います。
できればZOOMやチャットワークといったコミュニケーションツールを活用し、テレビ電話などで画面の共有をしながら連絡が取れれば効率的に作業ができていたと思います。
仕事をしてないから給料を満額出せない
製造業のため現場はリモートワークができない環境にありました。
そのような環境もあり、会社側はリモートワークにいいイメージがなく、「自宅で仕事をする=ほとんど仕事はしていない」と思い込んでいたようです。
緊急事態宣言が延長されることが決まり、保育園も自粛を強く要請していたためリモートワークを続けさせてほしいとお願いしたところ、「自宅じゃどうせ仕事してないんだから、給料を満額出すことはできない」「そもそも本当に仕事をしているのか」など心無い中傷も受けました。
リモートワークの導入は評価制度の見直しとセットで
リモートワークを行うためには、今までの環境では対応できないことが多々あります。
社外から社内システムへアクセスするのもセキュリティの強化が必要ですし、今まで社内では問題なく行えていた業務も社外で行うとすれば新たなシステムの導入も必要でしょう。
しかし、新たなシステムは費用さえ掛ければ専門業者に導入してもらえます。
問題は、リモートワークに対してマイナスなイメージを持っている人が少なからずいるということです。
私は今回のリモートワークで不当な中傷を受けました。どんなに仕事のスケジュールを共有しても、成果物を提出しても、リモートワークというだけで仕事をしていないというレッテルを貼られたのです。
これからリモートワークを行う場合、評価制度は従来のものでは対応できないと思います。
社内全体がリモートワークについて理解・納得をしていないと、リモートワークをしている人への評価は、想像以上に低くなります。
リモートワークを導入するのであれば、同時に評価制度も見直すべきでしょう。